エルフの集落?

ポートシャーロットを旅立ってから数日——
俺、シャルル・ポートナーはエルフの集落を目指していた。
地図上でポートシャーロットから最も近い場所だったことと、
「エルフって、昔からきれいな人が多いって言うしなぁ」

美しいエルフに会いに———
…もとい、エルフの生態や行動、集落の様子を記録に収めるために、である。

「それにしても…」
地図で見た時は、近いと思っていたが、その考えはどうやら甘かったみたいだ。
このアルフヘイムの地は、想像以上に広大だった。
俺は、幾日も、幾日も歩いた。
「どこでも寝られる」という、師範が認めてくれた特技も、遺憾無く発揮された。
そしてようやく——

「あ、あった………!」
前方に、長い間待ち望んでいた建物が見えた。

挿絵1

「エルフ♪エルフっ♪」
それまで重かった足取りも、石畳の階段を抜けて、
大きな塀のある街の中へと入っていくにつれて、軽くなっていく。

「それにしても、思いのほか大きな集落だな」
これまで書物や聞いていたイメージとは異なり、ずいぶんと栄えている。
集落というよりはまるで一つの都市だ。
それに、エルフの集落というくらいだから、至る所エルフだらけだと思っていたのに、
どちらかというと——

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