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美しく強き魔物

「おい、大丈夫か…?」
艶やかだけれど力強い声がして、見上げると、
「わっ…!」
そこには、豊満な胸―――
もとい、精悍な印象を持つ女性がいた。

(あれ…?)
体つきは、成熟した女性そのものだけれど、
背中に赤く立派な羽を携え、腰布からは長いしっぽが垂れている。
「あの、あなたは魔物なんですか…?」
つい思うがままに、問いかけてしまった。

「んあ?」
訝しげな表情を浮かべた後、
「そーだけど?」
女性からは投げやりな返事が返ってくる。
(へぇ、こんなにきれいな魔物もいるんだなぁ…)

今まで見てきた魔物といえば、
講義中に寝ぼけていた時に、ちくりと刺されたワスプや、
森にいて、時々街に迷い込んでいたグリズリーなど…、

挿絵1

「ザ・魔物って感じだったもんなあ~」
「は?」
いけない、また思うままに声に出してしまった。

女性はあからさまに変なものを見る目つきで一瞥した後、足早に去ろうとする。
「あっ、待ってください!」
せっかく珍しい魔物と出会えたんだし、
お近づきになって、話を聞いてみたい。
そう思って追いかける。
「今、暇ですか~?名前はなんていうんですか~?」
あれ?これじゃまるでナンパじゃないか…?

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