エムプーサとの出会い

「お姉さん、エムプーサさんって言うんですか」
街の木陰で体を休めているエムプーサさんの横に寄りかかり、話しかける。
「ああ…ってかお前、いつまでついてくるんだよ」
エムプーサさんの呆れ顔は、もはやおなじみのものになってしまった。

「俺の名前はシャルルって言います」
「聞いたよ」
「えっ、じゃあフルネームは言いましたっけ?シャルル・ポートナーって…」
「…はぁ、本当変な奴に出会っちまったな」
「変なヤツ?」
「こっちの話だよ」
会話を重ねるにつれ、エムプーサさんの語気はぶっきらぼうになっていく。

「で、どーしたらお前はいなくなってくれるんだよ。お前のその調査ってヤツに答えりゃいいのか?」
「はい、ぜひぜひ」
投げやりなその提案に、乗っかってみた。

挿絵1

「エムプーサさんは、何の魔物なんですか?」
「なんだそのざっくりした質問は……」
「魔鳥、とか天使…とか、色々あるじゃないですか」
天使って感じはしないけれど…、
「悪魔だよ」
「あくま?」

どうやら天使とは真逆だったみたいだ。
「ああ、悪魔だ。しつこいお前に悪夢を見せてうならせたり、血を吸い取ることだってできる」
ひっ…。

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