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弱小パーティ道中記

「やっぱりねえ…」
口をぷうっと尖らせながら、フェアリーは悪態をつく。
無理もない。
さっきから、さっぱり道が分からない。
…いくら進んでも、いっこうに景色が変わらないのだ。
ため息をつきながら、ふわふわと力なく進むフェアリーの後姿は、どこか呆れ果てている様子だった。

「最初から迷いそうな気はしてたけど、
や~っぱり、案の定迷ったね。
しかも、道を聞こうにも魔物使いなんてちっとも現れないじゃない…!」
そこが誤算だった。誰も歩かないような場所に迷い込んでしまった。
「まあまあ…」
とはいえ歩いていれば、いつかはきっと辿りつくだろう。同じ道だし。
「大丈夫、のんびり行こうよ」
「は~ぁ……」
また一つ、大きなため息が聞こえてきた。
思えば旅を始めてから、色んな人にため息ばかり吐かれている気がする。

挿絵1

「こっちでは流行ってんのかな?」
「え、何のこと?」
「んん、なんでもない」
隣では、相変わらずゼリーたちが、鳴らない口笛の練習をしながら進んでいる。
「お前たちはのんきだなあ」
ふふっと微笑みかけると、フェアリーは呆れた視線を送る。
「キミとおーんなじ」
「あ…そうか」
どこかフェアリーがよそよそしいなと思っていた理由が分かった。

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