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クーフーリン登場

「けがはない?だいじょぶだった…?」
まだ幼い声が丘陵一帯に響く。
戦闘には不釣り合いな声色。
けれど、それは確かに、
さっき攻撃魔法を唱えた声と同じものだった。

「あぶないとこだったね?」
木陰から姿を現したのは、無邪気な声に見合う幼い少女。
少女は身体を包み込むくらいの、大きく鮮やかな羽を背中に従えている。
(こんな…女の子が?)
あんな強力な魔法を使うなんて、信じられない。
ぽかんとその姿を眺めていると――

「…クーフーリンさまぁ…!」
泣きそうな声をあげて、フェアリーが少女の元へと駆け寄った。
「うん。よしよし、なの」
「あれ、お知り合い…?」
フェアリーは安心しきった表情で、「クーフーリン」と呼ばれた少女に寄り添っている。
「そうよ…クーフーリンさまは…」

挿絵1

「妖精界の中でも、とっても強いお方なんだからねっ!」
「げげっ」
あどけなさは同じだけれど、フェアリーとはまた違う、強気な声がこだました。
「あれ、お知り合い…?」
フェアリーは露骨に嫌そうな顔をしながら頷く。
「まあね、私が弱小フェアリーのリリィと同じ、なんて思われるのは、
どうにもしゃくだけどねっ」
つん、と響く声がフェアリーに向けられると、その表情はさらに歪んだ。

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